痩せていく症状から病気と原因をみつける

痩せる・体重が減少する症状と、その原因とは

体重についての悩みは尽きません。 私は太りやすいのですが、その一方で、痩せやすい体質の人もいます。
「痩せ症」と呼ばれる方は、病院の検査でも特別な病気がみつからないことがあります。 「体質」といえばその通りですが、標準的な体形になりたいと願っても、太れないのです。 「痩せ症」には、そんな正体不明のものと、病理的な「痩せ症」とがあります。 さらに、病理的なほうには、精神的な病気と肉体的な病気の2つがあります。


精神的に痩せる病気

見た目にもわかるほど、体重の増減が急速であるならば、誰もが直ぐに病気を疑います。 客観的に目立つので、躊躇しないで病院へ相談するのです。 逆に、徐々に体重が減少していくケースは、見過ごされやすくなります。 少しずつ減っていくという自然さが、当人や周囲の勘違いを誘うのです。 気が付いたときには、ずいぶんと体重が減ってしまっている・・・。 そのように、痩せていく原因が思い当たらなかったり、 原因がわかっていても自分ではどうしようもないなら、 迷わず医者へかかるべきです。

痩せ症の多くは、精神疾患的要素を持つ病気です。 心の痛みというのは思いのほか、身体を侵害するということです。

 神経性食欲不振症
 摂食障害
 神経性無食欲症
 神経性食思不振症
 思春期痩せ症
 アノレクシア・ネルヴォーザ
 ・・・

上記の外にも、何らかの肉体的疾患が原因で痩せる場合があります。 「精神疾患性痩せ症」の病気は、種類がとても多いのです。 精神的に痩せていく場合は、その原因を特定できないことには、治療が始められません。 どうしても原因がみつからない場合には、生活習慣を正しくすることも改善の手がかりとなります。

精神疾患のすべてをここでお話することは無理ですが、 よく知られている「拒食症」を取り上げておきます。

拒食症

拒食症とは、やせたいことを強く望んだ結果、食事を摂らなくなる摂食障害のことです。 太っていることをからかわれたことが、きっかけになるようです。 「食べると太る」ことへの恐怖感が膨らんでいって、ついには食事を拒否するにいたります。 最初のうちは、自ら意識して食べることを抑えこみます。 それがやがて、身体のほうが食べ物を受け付けなくなっていきます。

カーペンターズの歌姫ヘレン・カーペンターが拒食症で死亡したのは有名な話ですね。

拒食症には、物事をまじめに考えすぎる人が、かかりやすいようです。 とくに、美しさにあこがれる若い女性に、多い病気といえます。 悩みが深くなるまえに、気軽に相談できる相手や、何でも話ができる家族の雰囲気作りが大切です。

拒食症の症状は、ずばり「食べ物を拒む」ことです。 体重減少が継続して進行していくと、女性の場合では無月経に陥ります。 拒食の反動も起こります。大食いやかくれ食いをしたあと自分でに嘔吐し、 時間がたつとまた食べることを繰り返すケースもあります。

食べる・吐くを、常に繰り返すのですが、「拒食症」という自覚を、本人が持っていないことも特徴です。 さらに進むと、致命的な栄養障害を起こします。

拒食症は治療の難しい病気です。心の病なので、拒食症にいたった精神的な背景まで考慮して、 カウンセリングなどの心理療法も必要です。症状によっては、 精神安定剤や抗うつ剤などの薬物も一緒に使います。 このような治療をしても、本人に自覚が少ないのがネックとなって、改善しにくい病気といえます。


痩せ症状が現れる病気の例

肉体的な病気でも、身体が痩せていきます。顕著な例としては「がん」などがあります。 胃潰瘍のように、消化の吸収が阻害されて痩せることもあります。 また、ストレスが発展して食欲が低下することもあります。

食欲低下による食事摂取量の減少
   食道がん・胃がん・膵がん・大腸がん
   B型慢性肝炎・C型慢性肝炎・肝硬変
   肝がん・胆嚢ガン・胆管がん・腎がん・肺がん
   アジソン病

食欲低下・・・の精神的要因
   神経性食欲不振症・摂食障害、うつ病

食物の消化吸収障害によるもの
   胃潰瘍・十二指腸潰瘍・慢性膵炎・潰瘍性大腸炎
   クローン病・吸収不良症候群

代謝亢進によるエネルギーの消費増大によるもの
  甲状腺機能亢進症・褐色細胞腫・肺結核

栄養素の利用障害によるもの
   糖尿病

その他
   アルコール依存症など

こうしてみると、ありとあらゆる大病は、ほぼ痩せていく症状が現れるといった印象をうけますね。 以下に糖尿病と、「甲状腺機能亢進症」の代表といえる「バセドー病」についてお話します。


糖尿病

国民病ともいわれる糖尿病は、動脈硬化などを引き起こして、脳卒中や心筋梗塞を招く病気です。 主な症状に、口渇、多飲多尿、体重減少、疲労感などがあります。 高血圧などと同にように、病気が軽いうちは症状が少ないのでまったく気にかかりりません。 体調の変化に気づきにくいので、いつの間にか静に体内を蝕んでいくのです。

糖尿病には、インスリン依存型とインスリン非依存型の2種類があります。 よく言われる「糖尿病」はインスリン非依存型のほうです。

「インスリン」とは、糖分(ブドウ糖)を利用するために働くホルモンのこと。 糖尿病は、何らかの原因で、インスリンの働きが低下する病気です。 インスリンが働かないので、利用されない糖が血液中に増えていきます。 血液の中に増えた唐が、尿の中に漏れだしてくるので、「糖尿病」の名があるのです。

インスリン非依存型 糖尿病の原因は、 遺伝と後天との連携でおころます。もともと遺伝的に糖尿病にかかりやすい人が、 暴飲や暴食、運動不足、肥満などを起こすと、糖尿病にかかるのわけです。

バセドー病(バセドウ病)

バセドー病は甲状腺ホルモンが過剰に作られてしまう、 「甲状腺機能亢進症」を起こす代表的な病気です。なぜこうした異常が起こるのでしょうか。 これには免疫が関係しています。

免疫は侵入した外敵を攻撃し、健康を維持するための大切な仕組みです。 ところが、まれに自分自身の体を攻撃目標とする抗体を作ってしまう病気があります。 これを「自己免疫疾患」といいます。バセドー病も、この病気の「自己免疫疾患」一種です。

この抗体は、甲状腺を刺激して、どんどん甲状腺ホルモンを作らせてしまいます。 自分の体を攻撃する抗体が作られてしまう原因はわかっていません。 患者のうち15%程度は、親や兄弟もバセドー病を発症します。遺伝も関係しているようです。

バセドー病にかかると、からだの新陳代謝がさかんになるので、体重が減少していきます。 頚脈や動悸、息切れ、汗が多くなって、手がふるえる症状もあこします。 甲状腺が大きくなるので、頚の全面がはれてきます。 微熱や眼球突出もみられることも、ときにはあります。

 バセドー病の治療は、大きく3種類です。抗甲状腺薬治療と手術治療、放射線治療です。  このうち、もっとも一般的なのは抗甲状腺薬の服用。  薬を飲むだけのカンタン治療ですが、1~2年以上の服用が必要です。  早い回復を望むなら、手術治療という選択もあります。

太っている・痩せている 境界線とは

過度なダイエットを繰り替えす10代の女性は、 美観的な痩せと健康的な痩せを混同しているように見受けられます。 しかし、肥満と痩せの境目はどこにあるのでしょうか。
その境界が分かれば、自分が本当に痩せているのかどうかが客観視できます。 闇雲に痩せることに突っ走る心配も減るでしょう。 自分自身の正しい「痩せ」レベルをつかんでください。
「肥満」とは、体内の脂肪組織が異常に増加した状態です。 「痩せ」は体重が異常に減少した状態です。正確には体脂肪量を測定して判定しますが、 日常では普通、BMI(ボディマス指数)で判断します。

 BMI: 体重(㎏)を身長(m)の2乗で割った数値

 判定
  18.5未満 ・・・ やせ
  25.0以上 ・・・ 肥満
ちなみに標準体重には大人用と子供用があります。

大人用
 身長(m)の2乗に22をかけた数値をいいます。
 たとえば、1.60mの人なら次のようになります。
  1.60 × 1.60 × 22 = 56.32Kg

学童期の子供用
 身長(m)の3乗に13をかけた数値をいいます。
 たとえば、1.50mの人なら次のようになります。
  1.50 × 1.50 × 1.50 × 13 = 43.875Kg

あるサイトの個人的見解によれば、子供用の計算方法は大人の女性の「理想体重」にあたるとか。 ほかにも、身長から110を引くだけの、ザックリした計算法もあります。