腹痛の症状と病気と原因について

腹痛の原因

お腹が痛くなる「腹痛」の症状。 数分じっとしているだけで収まるような軽微なものから、救急車を呼ぶほどの重症まで。 お腹が痛む原因は、幅が広いです。

病院に行きたくなるほど症状のつらい腹痛のうち、 「消化器」を原因とした腹痛の頻度は、一番高いのようです。

そのためここでは、消化器系の腹痛を中心にお話します。
症状のポイントをおさえる

さて、「消化器」の腹痛といっても、これはこれで多種多様の原因があります。 専門の医者でさえ、はっきり診断できないこともあります。

それでも、消化器疾患による腹痛のポイントがあります。 それは、 「どう起こったか」「どうなったか」「どこがどう傷むか」「他の症状はないか」 、の4つです。 これらを特定することで、痛みの原因を推定することができます。

どう起こったか(発症様式)

お腹が痛み出したとき、どのように痛くなったが一番大事です。じわじわと痛んできたのか。 キリきりと痛むのか。ゆっくり痛むのも辛いですが、 ある瞬間を境に突然急激に痛くなった場合には、次のような重大な病気が考えられます。

 大動脈瘤破裂
 大動脈解離
 腸間膜動脈血栓症
 血管病変

激に痛み出すことは、かなり少ないケースです。 しかし、突発的な激痛は、それだけ、危険な病気である可能性が高まります。 緊急性の高い疾患も珍しくないので、注意が必要です。 ところで、高齢者とか肥満の人は、痛みに対して鈍いようです。 「たいして痛くない」つもりで、一応診断したところ、実はひどく重症ということもあります。

どうなったか(増悪/寛解因子)

腹痛が食事や排便によってひどくなる(増悪という)、 または軽くなる場合、消化管に痛みの原因があることが多いです。 例えば、胃潰瘍なら食事をすると腹痛がひどくなっていきます。

 胃潰瘍
   食事で腹痛が増悪

 十二指腸潰瘍
   食後に痛みが一時的に軽くなる

 大腸に由来する腹痛
   排便・放屁で腹痛が軽くなる

 油ものを摂取後に腹痛
   胆石症

腹痛の程度が、姿勢によって軽くなるという場合もあります。 膵炎など、後腹膜臓器に原因がある場合では、次のように姿勢を変えることで痛みが軽くなります。  

  座ったとき > 前傾で軽くなる
  横になった > 膝を曲げて腹ばいになる

どこがどう傷むか(腹痛部位と疾患)

お腹がいたくなるから「腹」痛なのですが、「痛む」といっても単純ではありません。 お腹にはたくさんの臓器がひしめいてます。 痛みのある場所に、原因の臓器があるとは限りません。 とはいっても、腹痛の部位から、おおまかな原因疾患を推定することはある程度可能です。

腹痛の症状から臓器を判定するためにも、その痛みを詳しく説明できるほうがいいのです。 お腹全体が痛いのか、それとも一部だけがが痛いのか。どこが痛むのか。 医者に診せるときなどは、なるべく詳細に説明してください。

疾患によっては、時間経過とともに痛みの部位が変化することがあります。 虫垂炎の初期は、みぞおち付近が痛みますが、徐々に右下腹部に痛みが移っていくことがあります。

ちょっと特殊な痛みに「関連痛」というのがあります。本来の患部と、 まったく違った場所が痛むのです。内臓の痛みが脊髄神経に刺激を与えて、 皮膚の一部に痛みを感じたりするといったものです。

 関連痛の例
  胆石 >> 右肩
  膵炎 >> 左のみぞおちから背部
  十二指腸潰瘍の穿孔 >> 右肩


・腹痛と随伴症状

他の症状はないか

消化器疾患の腹痛だと、お腹が痛くなるだけでなく、まったく別の症状がでる「随伴症状」があります。 「随伴症状」があると、病気を正しく特定しやすくなります。
「随伴症状」としてよくある随伴症状は、嘔気・嘔吐、下痢、発熱、腹部膨満、 吐血・下血、黄疸などです。

急性腹膜炎
 突然の激しい激痛が腹部全体に広がる
 喉の渇き、吐き気、嘔吐、発熱、腸閉塞症状
 
虫垂炎
 上腹部の不快感・鈍痛、  その後右下腹部の痛みを感じ、発熱、食欲減退、吐き気、便秘、嘔吐

膵炎
 上腹部の痛みが鈍い痛みから激痛。
 吐き気、嘔吐、発熱などを伴う。

胆石症
 突然起こる右上部分の激しい腹痛・発熱
 黄疸が見られる場合も

胆嚢炎(慢性胆のう炎)
 右上腹部の痛み、吐き気、下痢、便秘
 発熱する場合も

腸閉塞(イレウス)
 腹部の張り、腹痛、吐き気、嘔吐、腹鳴(お腹がゴロゴロ鳴る)
 症状が重くなると・・・発熱、頻脈、意識混濁

横になったときや寝転がったときに痛みが強くあらわれるけども、 立ったり歩いているときはなんとも無い。そういう場合、最初に考えられるのが「逆流性食道炎」です。

「逆流性食道炎」が起こるのは、食道がただれるから。胃液や消化途中の食物が食道に逆流して、 それがそのまま食道から動かないことで、食道が炎症を起こして「逆流性食道炎」になるのです。 原因としては、胃から食道への逆流を防ぐ仕組みが働かなくなったり、 胃酸の分泌が増えすぎることなどが挙げられます。
胸の痛みなどのほか、胸やけも生じたりします。 腹痛というより胸痛になりますが、原因を作っているのは胃腸側なんです。

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